リスボン旅日記⑧ アズレージョの外壁

青壁4
2016年8月11日
 ポルトガル建築の内壁や外壁は、美しい装飾タイルで彩られている。リスボンの街も、美しい外壁の建物が多かった。街全体が美術館のように思えたものだ。
青壁7 青壁レストラン
青壁5 青壁3
青壁1 青壁2
アズレージョ1 トリンダーテの壁

 黄色や緑色が基調のアズレージョもあったが、やはり最も美しかったのは、青いアズレージョだ。日本の器の染め付けにも似た、親しみある青色。アズレージョ自体の起源は、14世紀のセビリア、イスラム教徒のタイルが伝承されたということだ。その後ルネッサンス、バロックの影響を受けながら変化し、その過程では日本の染め付けの影響もあり、青一色のアズレージョが流行したらしい。
 この旅では、カステラやキリスト教の伝来など、ポルトガルが日本に与えた影響を感じることが多かった。けれど、街全体の美しい青色タイルが、実は日本の美しさの影響を受けたものでもあった。広い世界がいかに交流し混じり合ったのか。美しい壁を眺めながら、不思議な感覚にとらわれた。

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リスボン旅日記⑦ ポルトガルワイン

ヴィーノベルデ2
2016年8月8日
 フランスや隣国スペインと比べると、華やかな知名度は少ないが、ポルトガルもワインが美味しい。ワイン好きの旅は、もちろんワイン探求の旅でもある。今回は、リスボン近郊のワイナリーをふたつ訪ねた。

 少人数の現地バスツアーで、リスボンからテージョ川を越えた南側のアラビタ半島を巡った。風光明媚なアラビタ自然公園のワイナリーでテイスティングを楽しむ。ツアーでは、シカゴから来たというアメリカ人夫妻、ロンドン在住の中国系オーストラリア人女性、アイルランド人カップル、そして私たち夫婦と8人が一緒になった。運転手兼ガイドの方に、いろいろ説明してもらいながら、味わう。赤、白、そして甘いデザートワイン。
ワイナリー1 ワイナリー3 ワイナリー2

アゼイタシオンというワインで知られた小さな街。そこにあるジョゼ・マリア・ダ・フォンセッカというワイナリーでは、樽が並ぶ蔵や綺麗な庭を建学し、最後に試飲した。ここではモシュカテルワインという甘い食後酒が有名。琥珀色のモシュカテルワインを味わった。
 ワイナリーツアー3 ワイナリーツアー2 試飲

ポルトガルは、コルクの生産量世界一でもある。ツアー中、車中ではコルクの木片を眺め、ワイナリーの帰りにコルク樫の林にずずっと車を駐め入れ、コルクの説明を聞いたりする。
コルク コルク樫
 
 ワイナリーツアーは楽しかったが、食事と共にレストランで楽しんだポルトガルワインの思い出も素敵だ。最もよくいただいたのは、ヴィーノ・ヴェルデという爽やかな白ワイン。緑のワインという名前が面白い。リスボンのワインリストは、必ず赤ワイン、白ワイン、そして緑ワイン、というカテゴリーに分かれていた。緑ワインといっても、こちらからすれば白ワイン以外の何物でもないのだが、そこはポルトガルワインの一分野の地位をしっかりと占めているということなのだろう。ごくごく微かな発泡性白ワインが、ヴィーノヴェルデ。ポルトガル最北端、大西洋側のミーニョ地方で作られるDOPワインである(原産地統制名称ワイン。フランスワインでいうところのAOC)。魚のグリル、鮹のサラダにぴったりの、爽やかな辛口ワイン。カラリと暑いリスボンの気候のもと、とても美味しくいただけた。
 そして、スペインと同じく、サングリアが至るところでいただけた。白いサングリアが特にお気に入り。店によってフルーツやスパイスの配合が異なるのも面白い。美術館でいただいたグレープフルーツ、レモン、ミント、シナモン風味が、特に美味しかった。
ヴィーニョベルデ サングリア 赤 白サングリア

 遠い昔、フェニキア人の時代から、ポルトガルではワインが作られていた。ポルト酒、マディラ酒など、酒精強化ワインが有名だが、気楽なカフェやレストランで味わえる、カジュアルなワインもとても魅力的だった。

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リスボン旅日記⑥ 石畳

2016年8月7日
 リスボンの市内を歩いていると、石畳が通りや広場ごとに異なる模様になっていることに気付く。白と黒、二色で、多様なアート作品となっていて、とても面白い。リスボンは建物も美しい。上を見て下を見てと、忙しくも楽しい旅歩きだった。

リスボン石畳1 リスボン石畳2 リスボン石畳3

リスボン石畳4 リスボン石畳5 リスボン石畳6

リスボン石畳7 リスボン石畳8 リスボン石畳9

リスボン石畳10 リスボン石畳11 リスボン石畳12

 ガイドブックによると、白と黒は、リスボンの守護聖人がカラスに守られてリスボンに運ばれたことに由来するそう。聖人の純血を示す白、死とカラスを示す黒が、リスボンのシンボルカラーということだ。職人さんが作り、壊れると修理もするらしい。石を器用に切って、模様にかたどった枠に沿うように、黒石をはめ込んでいく。
 模様や色の意味を考えながら歩くと、リスボンの町歩きは数倍楽しくなる。一日では魅力は味わいきれない。石畳の様子を写真で振り返り、ゆっくり5泊して、のんびり同じ通りを何度も歩いた幸せをかみしめた。

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リスボン旅日記⑤ 美味!魚貝料理

アラビタの海
2016年8月5日
 大西洋に面したポルトガルは、魚貝料理が豊富。炭火で焼いただけといった、シンプルな魚料理が美味しい。オリーブオイル、塩、そして炭火でこんがり。それだけなのに、極上の美味しさ。日本人の味覚にも合うのではないだろうか。

 初日の夜は、ホテル近くの町歩きで見つけたレストラン。ポルトガルの魚料理と言えば、まずイワシの炭火焼きが有名。頼んだら、まるまる太ったワタもそのままの大きいイワシがなんと5尾も!付け合わせも、ポルトガルではお決まりの茹でただけのジャガイモがどーんと乗っている。お腹いっぱいだ。夫は、やはり大きな筒切りのサーモングリル。この店には、魚貝がショーウインドウに飾られていて、道行く人がもれなくじっくりと眺めていた。生の鮹も飾られている。ポルトガル人は鮹が好きらしいが、他のヨーロッパ旅行客にはちょっろびっくりな風景なのではないか。
 イワシグリルどーん!
サーモングリル レストランの魚

 サンドイッチもびっくりなお魚サンドだった。夫がカフェで頼んだマグロサンドイッチ。大きなマグログリルが美味しいパンに挟まっている。そして市場のフードコートで見かけたイワシサンドイッチ。日本人ならば白飯に合わせるところを、こちらではパンにのっけてオープンサンドですか・・・衝撃的でした。 
 市場のフードコート 鮪サンドイッチ
イワシサンドイッチ

 ポルトガルの魚といえば、干し鱈、バカリャウが有名だ。大航海時代にもたんと船に積まれ、旅人のお腹を満たした保存食。
 バカリャウのコロッケは、前菜やスナックとして食べられているよう。私は修道院を利用した有名レストラン、トリンダーテで、中世のレシピをアレンジしたというグリル料理をいただいた。ちょっとしょっぱめ・・下2枚の写真は、空港のフードコートで売っていた、バカリャウそのもの。1キロ、約19ユーロ。空港で、お土産に買う人がいるんでしょうか・・?
バカリャウコロッケ トリンダーテのバカリャウ料理
バカリャウの値札 バカリャウ


 この旅で1番美味しかった魚レストラン。リスボンから車で1時間ほどのアラビタ半島の街、セジンブラは、海水浴と漁業の街だそう。新鮮な魚を、シンプルに炭火焼き。絶品~!!前菜に頼んだ鮹サラダも、柔らかくって墨のコクとビネガーの酸味が美味しく、やみつきになりました。マテウスロゼと一緒に堪能。
鮹サラダ ショーウインドウの魚 魚焼き機
ヒメジグリル シタビラメ
 セジンブラの海は、ニースや南仏の海のように美しかった。
セジンブラの海

 最後の夜は、ホテル近くのレストラン。魚のスープ、タイのグリルをいただきました。メニューにはなかったけど、鮹サラダの美味しさが忘れられず、「ある?」って聞いたら、ちゃんと作ってくれました。呼び込みの激しいお店だったが、フランス語も通じたし、美味しかったし、成功だった。
魚のスープ 鮹のサラダ タイのグリル

 山のように魚を食べ続けた。がっつり肉料理が続きがちな欧州旅行にあって、珍しく魚続き。そのためか、変に胃もたれせず、体調も良かった。シンプルな塩焼きは、日本人好み。醤油ではなく、オリーブオイルを塗って炭火焼きすれば、辛口白ワインにもぴったり。帰国後も魚+塩+オリーブオイルにはまってしまった。

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リスボン旅日記④ 素朴スイーツ満載

ナタ
2016年8月2日
 リスボン旅で最も楽しみにしていたのがスイーツ。大好きなエッグタルトや、カステラの起源であるパオンデローなどを味わった。パリのお菓子のような繊細なものではなく、あくまで素朴な焼き菓子や揚げ菓子が中心である。舌で、目で、たっぷりと味わった。
 まずはエッグタルト、パステルデナタ。リスボンの街中には、至る所でショーウインドウに山盛りに飾られていた。名だたるカフェや有名店、はたまたガイドにも載っていないお店と、毎日違う店のナタを味わい、比較検討。楽しい買い物だ。

パステラリア スイッサ ベレンのナタの店 ナタ・リスボア
コンフェイタリア ナショナル アロマ ナタ ふたつ重ね

 パイ生地が春巻きのようにぱりぱりのもの、ざくっとした練りパイのようなもの、クリームは柔らかいもの、もっちり系、フワフワ軽いもの、風味は微かなレモン、バニラなど、さまざまな個性。どれも美味しかった!なかで私が最も良かったのは、ナタ・リスボアという小さな店。いろんな人に尋ね歩き、上手く見つからなかったが、再三夫がネットで探してくれ、ようやく見つけた。パイはぱりっぱり、優しい甘さ、香りづけなしのもの。実はポルトガル国内やスペイン、パリに進出している店なのだとか。


 下は、エッグタルト以外の素朴系スイーツ。リボンのような形のチーズケーキ、ケイジャータ、カスタードクリーム入り揚げパンのポーラデベルリン、枕のいう意味のトラベセイロ、ナプキンを三角に折りたたんだようなグアルダナップ・・・いずれも素朴な伝統菓子。
リボン型ケイジャータ ポーラデベルリン 
トラベセイロ グアルダナップ


 そして、パオンデローというのが、カステラのルーツ。地方により、さまざまなレシピがあるそう。店先で見つけた、小さな丸形に焼き上げたもの、しかもチョコレート味あり。青いタイル焼き、アズレージョ柄の箱も可愛い。
 異なる形のパオンデローは、ホテルの朝食にも2回登場した。カステラ好きの夫が「カステラだあ~」と中年おじさんに似合わぬ歓声をあげていた。1回目はしっとり系、2回目はパサッとしてアニスの風味づけと、味わいが異なるのがまた、楽しい。なにより、日本のカステラの原点に、こんな地球の裏側、リスボンで出会えたことが嬉しかった。
パオンデロー丸 パオンデローのアズレージョ風箱

パオンデロー ホテルのカステラ アニス風味

 たくさんの素朴なお菓子達に巡り会えて、ずっと二人で、カステラの歌を歌いながら歩き、ホントに楽しい旅だった。ただし、ずうっとこんなに食べていては、すぐに糖尿病になってしまいそうである。

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プロフィール

bordeauxlyon

Author:bordeauxlyon
のびやかな筑波山の麓に在住。ガーデニングとワイン、旅が生きがい、そして趣味は美術館巡りと短歌です。
美しい花や自然、アートに満たされた日々で、心地よい豊かな日々を過ごしたいと思っています。
花と画家のなかでも大好きなクレマチス、マティスを冠して、日々の暮らしについて語ります。

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