京都青蓮院の襖絵

2014年8月1日
 8月になった。蓮の開花時期である。土浦を始めとする茨城南部では蓮根が特産品ということもあり、水田のような蓮畑に蓮の花が美しく咲く。泥の中からすっと高貴な美しい花を咲かせる。キリスト教のマリア様を示す百合もそうだが、蓮の花もやはり凜とした清浄な美しさを持っている。
 昨年春に京都の青蓮院門跡を訪ねたことを思い出す。天台宗3門跡のひとつであるこの青蓮院には、蓮の襖絵がある。金色で縁取られた蓮が青、赤茶に彩色されたモダンで優美な襖絵だ。この絵を見ただけでも、清々しく凜とした気持ちになった。印象的な素晴らしい絵だった。襖絵だから間近でじっくり拝見できるのも良い。門跡とは皇族や貴族が代々住職を務める格の高い寺院のことだそう。百人一首の歌人の絵や美しい御簾、庭があるなんとも雅な寺院だった。
青蓮院1
青蓮院2

 ところで蓮の茎はストロー状になっているため、葉っぱの中心に穴を開けて冷酒を注ぎ、茎の先から酒を飲む「象鼻杯」というイベントができるらしい。蓮の名所ではこの象鼻杯により、蓮の葉に玉のように光り、微かに蓮が香る冷酒を楽しむことができる。俵万智さんのエッセイで象鼻杯のことを知ってから、ずっとあこがれているイベントである(俵万智 百人一酒 文藝春秋刊/文春文庫 2003/2006)。蓮は花ももちろん美しいのだが、水滴をころんと作り出す撥水性の高い葉っぱもまた美しくて好きだ。心静かに、微かに蓮の香りがするお酒を飲んだらどんなに満ち足りた時間だろうか。日本酒は苦手なので、ぜひ白ワインで試したいものだ。
 蓮の花に極楽浄土への祈りをささげるつもりが、ついお酒の話に飛んでしまった。まあ、お酒もこの世での極楽をもたらしてくれるからいいか。つくづく自分の煩悩にがっかりする。
賀茂神社と青蓮院

 にほんブログ村 美術ブログ 美術鑑賞・評論へ
にほんブログ村

テーマ : 神社・仏閣巡り
ジャンル : 旅行

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

bordeauxlyon

Author:bordeauxlyon
のびやかな筑波山の麓に在住。ガーデニングとワイン、旅が生きがい、そして趣味は美術館巡りと短歌です。
美しい花や自然、アートに満たされた日々で、心地よい豊かな日々を過ごしたいと思っています。
花と画家のなかでも大好きなクレマチス、マティスを冠して、日々の暮らしについて語ります。

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
フリーエリア
フリーエリア
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QR