2014年3月30日
昨夜は魚市場から買ってきた生の蛸をいただいた。ゆで蛸も売っていたが、せっかくだから新鮮なものを生でいただきたい。帰宅してさっそく太い足を捌いた。直径5センチ、長さ20センチほどの大きさで、吸盤も大きい。まな板に向かって奮闘していると夫が吸盤も出してくれと言う。いつだったかお寿司屋さんで蛸の刺身を頼んだときに、吸盤だけをいただき美味しかったことを思い出したのだ。早速別に切って盛りつけた。お気に入りの黒い平皿に盛ると、透き通るような美しい白い身が映える。陶芸を趣味とする友人がプレゼントしてくれた大切な平皿だ。
身は柔らかく、甘みと旨みがたっぷりで美味この上ない。そして吸盤はコリコリと歯ごたえがあってこれまた美味しい。二人で美味しいを連発してひたすら食べた。山葵醤油、塩とレモン、バジルとオリーブオイルと三種類の味で楽しんだ。どれも美味しい。スペインのスパークリングワイン、カヴァと併せてぱくぱく食べた。
蛸は年中出回るが、冬から初春が旬と言われている。一見グロテスクな見た目の蛸を食べる国は少ないそうだが、日本もスペインも蛸をよく食べる。そんな微かなつながりも、私にとっては食事とワインを組み合わせる楽しみとなる。三月最後の週末、大満足の夕食だった。