被災地への旅行

2014年4月20日
 先日仙台に買い物に出かけた。三越でワインとチーズ、メゾンカイザーのパンを探していると、母が旬海堂の魚を買いたいと言う。旬海堂とは宮城県名取市閖上(ゆりあげ)を地元とする粕漬けの有名な店である。母が求めていた粕漬けは午前中で売り切れる人気商品とのことで結局買えずに終わってしまった。子供の頃は名取の閖上と聞くと楽しいイメージばかりだったが、今は震災の被災地として切なく感じられる。老境で故郷の壊滅を経験した母にとって、旬海堂の繁盛は自身の心の復興を示す証なのだろうと思う。
 その数日後、朝日新聞で遠い福岡の高校生が震災後の冬に名取を訪れたという記事を読んだ。「いま 子どもたちは 行く・行かない」というテーマで4月16日から4日間連載された特集記事だ。修学旅行で被災地に行くことになった過程を取材した記事だった。偶然にもその高校は夫の母校であり、前に夫からその話を聞いたこともあった。まだ放射能や余震の心配もあった宮城に行くことに、当時保護者の方も生徒もだいぶ混迷したらしい。参加するか否かは生徒の判断に任せるという形だったそうだが、結局2年生約440人のうち約350人が参加し、うち約90人が名取や石巻など津波被害地を訪れたそうだ。今年の1月には3回目の宮城修学旅行が行われたと、その高校のHPには閖上の写真と共に記事が掲載されている。旅行では宮城蔵王でのスキー教室も行われ、蔵王にいる夫の友人が夫の母校生徒の指導をしたそうである。最近、こんなふうに、人と人はどこかで繋がっていると感じることがある。
 3年前の震災で我が故郷はだいぶ変わってしまった。人々に今も哀しみは残っている。それでも人とのつながりがある限り、なにか大切な想いが他の人に伝わり、救われる想いだと感じる。
 (写真は宮城ではないが、震災後初めて帰省した際、国道4号線で撮影した福島の桃と空)




震災後2ヶ月の福島

テーマ : 宮城県
ジャンル : 地域情報

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のびやかな筑波山の麓に在住。ガーデニングとワイン、旅が生きがい、そして趣味は美術館巡りと短歌です。
美しい花や自然、アートに満たされた日々で、心地よい豊かな日々を過ごしたいと思っています。
花と画家のなかでも大好きなクレマチス、マティスを冠して、日々の暮らしについて語ります。

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