アルザス・シュークルートの思い出

2014年4月28日
 筑波山も良く見える晴天の昨日、気軽な女子会を企画した。私好みのビストロ、シェ・レノンは、フランス人友人のRもお気に入りの店だ。本場の手軽なビストロ料理がびっくりするくらいリーズナブルなお値段でいただける。前菜、スープ、メイン、デザート、コーヒーで2100円、しかもどれも美味である。昨日は前菜にキッシュ、メインにアルザス地方の郷土料理シュークルートをいただいた。 
 シュークルートとは酢漬けキャベツ、ソーセージ、塊ベーコンやハム、じゃがいもなどを煮込んだボリュームのある料理だ。私はアルザス地方に3回くらい旅行したことがありそのたびにいただく。素朴な調理方法のさっぱりしたキャベツが美味しいが、何しろ大量である。アルザスではどこでも大鍋いっぱいを一人分として出してくる。
 キッシュの後にシュークルートをいただき、私はアルザスの小さな村コルマールの旅を思い出した。街の小さなレストランで前菜にキッシュロレーヌ、シュークルート、土地のチーズであるマンステールを注文した。手軽な店だったので夕食で2000円くらいだったと思う。キッシュはクリーミーでとても美味しかった。あまりに美味しくて私は直径15cmほどのホールを全部平らげてしまった。おなかいっぱいと思っていたら中華鍋ほどもある大きさの皿にシュークルートが饗された。これも美味だったがすでに満腹の私には辛すぎた。ジャガイモは3個はあったと思う。キャベツは一個分かとも思われた。マナーを重んじる私は、前菜を完食したのにメインを残すなどはできないと、可能な限り食べた。それでも半分も食べられなかった。もう吐きそう・・と思っていると最後のチーズ、マンステールが丸ごと一個、直径15㎝ほどがどんと届いた。マンステールは美味だが非常に臭いチーズである。まさに拷問とはこのことだと思った。レストランの店主も「大丈夫か?」という視線とちらちら投げてくる。強情な私はにっこりと微笑みながら「このチーズ、日本で買うと高いのよ。大体一個2千円はするの」(値段は当時の目安。最近はもっと高いと思う)などと語って店主をびっくりさせ、ごまかそうとした。普段なら臭いチーズも大好きだが、満腹なそのときは一口だけでも拷問である。私は店主の目を盗んでさっとチーズをハンカチでくるみ、バッグに収めて、美味しかったと会計してホテルに帰った。当然バッグは異臭を放ち、その旅をもって捨てざるを得なかった。
 昨日のシュークルートはアルザスよりもずっと小ぶりではあったが、やはりボリュームたっぷりだった。ちょっとほろ苦い思い出は、いま時間の経過とともに楽しい笑い話となっている。美味と満腹とともに懐かしい思い出に浸ることができた。

レノン:シュークルート

テーマ : 美味しくて、オススメ!
ジャンル : グルメ

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Author:bordeauxlyon
のびやかな筑波山の麓に在住。ガーデニングとワイン、旅が生きがい、そして趣味は美術館巡りと短歌です。
美しい花や自然、アートに満たされた日々で、心地よい豊かな日々を過ごしたいと思っています。
花と画家のなかでも大好きなクレマチス、マティスを冠して、日々の暮らしについて語ります。

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