京都 感動の旅3 高台寺

圓徳院
2016年6月21日
 大河ドラマ、「真田丸」に出演する鈴木京香さんのねね(北の政所)が素敵だ。その昔、佐久間良子が演じた「おんな太閤記」のねねも素晴らしかったが、それを参考にしたと聞く京香ねねも負けてはいない。おっとり穏やかでありながら、しっかり者。そして、茶々(淀君)はじめ、あまたの側室と秀吉との関係に複雑な表情を見せる京香ねね。三谷幸喜さんから10キロ太って、恰幅よくみせるよう言われたらしい(真田丸HPより)。この宮城県が誇る大女優、同じ三谷幸喜作品で、織田信長の妹であるお市の方を演じたこともあるが、市よりもこのねね役が共感できるという。私も日本史に出てくる女性の中では、額田王に次いでねねが好きだ。ねね縁の高台寺は、紅葉の時季のライトアップ催事を始め、なんどか訪れている好きな寺の一つである。今回の京都旅でも、雨にぬれる高台寺を、ねね、そして茶道への思いを新たにしながら訪問した。
 高台寺 開山堂と庭園 高台寺 傘亭 高台寺 竹林
 開山亭と庭園、千利休デザインの茶室である傘亭、涼やかな竹林
 秀吉亡き後、ねねは家康の保護を受け、この高台寺を創建した。秀吉が去った世に、その妻ねねは、次世代の天下人について、どう考えどう行動したのだろうか。多くの武将に慕われた人柄と言うが、慕わしいだけで家康の財政援助を受けられるはずもない。美しく華やかなこの高台寺を訪れて、政治的なセンスも秀でていたのだろうと思わずにはいられない。
 
 続いて、高台寺塔頭である圓徳院にも足を運んだ。高台寺のすぐ前にある、ねねが亡くなるまで暮らした塔頭である。
 圓徳院 北庭 圓徳院 美意延年
 伏見城から運ばれた、諸国自慢の石たち、そして木々の緑が美しい圓徳院の北庭。解説の女性が、「雨の日にこそ、石がしっとりと濡れて美しく、木々の緑も冴え渡ります。雨の日に来て下さって、ありがとう」と笑顔で語る。一時大雨で、ずぶ濡れのまま訪れたことが、何とも嬉しく感じられた。掛け軸「美意延年」とは、心配事なく楽しい気持ちで過ごせば、長生きできる、という意味のことば。私には、信念といってもよい大切な意味だった。動乱、あるいは多くの喪失を伴う困難な状況で、そんな風に思えるようになるには、どんなにか大変なことだろう・・・けれども、多くの人々は、そんな心持ちになり、困難と共にゆったりと生きることができる。動乱を乗り越え、粛々と生きた結果、案外と長い時間が過ぎ去っているものなのだ。ねねの生き方も、結局は構えず、おおらかに日々を過ごした結果。そんなものだったかもしれない。

 そして、ここで楽しみにしていた「献茶手前」で抹茶を味わった。
圓徳院 献茶手前 献茶手前 茶筅
 お茶に埃等が入らぬよう、扇子で覆い、茶器を出す。茶筅は不思議な形で登場。
献茶手前 点てる 献茶手前 頂戴します
 高台のまま、お茶をたてる。そして、最初の一口は、高台ごと押し頂く。二口目からは、茶碗のみでいただく。・・・そんな献茶手前。秀吉が、千利休亡き後、わびさびとは違う、武士の志や面白さを表現できる茶道を求め、古田織部に命じて考案させた手前とのこと。非常に興味深かった。お菓子もしっとり、美味でした。
 じっくりと、ねね縁の寺を堪能した。高台寺蒔絵、長谷川等伯の障壁画など、日本美術愛好家として味わい深い作品も多数ある。ドラマ真田丸も、これから豊臣滅亡に向けて佳境に入るだろう。動乱の世に、賢く生ききった女性。ますます思いを馳せることが出来そうだ。

*ねね、おね、寧など、様々な名で呼ばわれる北の政所。私には、娘時代から呼ぶ「ねね」が、最も愛すべき名。従って、ここでは「ねね」と統一した。

テーマ : 歴史・文化にふれる旅
ジャンル : 旅行

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Author:bordeauxlyon
のびやかな筑波山の麓に在住。ガーデニングとワイン、旅が生きがい、そして趣味は美術館巡りと短歌です。
美しい花や自然、アートに満たされた日々で、心地よい豊かな日々を過ごしたいと思っています。
花と画家のなかでも大好きなクレマチス、マティスを冠して、日々の暮らしについて語ります。

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